丈夫な手漉き和紙を十分に揉んでシワをつけ、布のように扱い、製作した珍しいベストです。誰がいつごろ作ったのかわかりません。見た目の雰囲気からして、戦前に作られたものかもしれません。かつて、紙衣といえば、特に白石市の和紙製作者遠藤家有名でした。紙衣は、今では衣服に使われることは滅多にありませんが、東大寺二月堂のお水取り(修二会 しゅにえ)で、僧侶が今でも着ることで知られています。また、亡くなったファッションデザイナーの三宅一生さんが自分のコレクションに、紙衣を使った洋服を発表したことがあります。古い物なので、変色、シミ、汚れ、痛みがありますが、全体として、保存状態はそんなに悪くないと思います。商品の色は乳白色。ボタンは五個ついています。サイズはおよそ縦60cm、幅44cmです。